2024.12.20
この学習会は、学生が新潟水俣病患者の聴き取り調査を行うにあたっての事前学習とし、主体的に新潟水俣病を考える機会として開催しています。
新潟水俣病阿賀野患者会の事務局長酢山 省三様と原告団副団長大堀 修様をお招きし『新潟水俣病 あらまし』(DVD教材)の視聴と「新潟水俣病患者の訴え」としてお二人の対談を聴講しました。学生教員15名ほどが参加し、新潟水俣病の解決に関する想いについて深く考える機会としました。
参加者の1人として広報担当が印象に残っている話があります。
事務局長酢山さんの話の中で、ある患者さんにかけた言葉とその失敗体験のお話でした。
その患者さんは、医師から「あなたの症状は新潟水俣病の一種である」と診断を受け、医学的見地から新潟水俣病であると断定されたそうです。
「私は新潟水俣病「ではない」という診断を受けに来たのです。残念でなりません」
その後、酢山さんから患者さんに対して「新潟水俣病と断定されて良かったですね。(これから救済に向けて取り組めますね)」と声をかけたとのことです。
患者さんの反応としては意外なものであったそうです。
「私は新潟水俣病「ではない」という診断を受けに来たのです。残念でなりません」
それを受けて酢山さんの理解としては、救済される道が開けることは万人に対して必ず良い捉え方をされることだけではなく、新潟水俣病に対する社会の批判や差別といった生活上の障壁がそこにはあるという課題が明確に感じられたと言います。
ぜひ、みなさんも新潟水俣病に対する理解をとおした、社会生活における課題に目を向けてみませんか。